結論、余裕です
弊社では外国人の正社員を雇用し、多数の海外企業と業務提携をしています。
その経験からはっきりと言えることは、日本の当たり前が通用しないことを念頭に置けば全て上手くいきます。それを日頃の業務に落とし込めば外国人とか関係ありません。
以下に社内で気を付けていることを紹介します。
1. 建前は使わない
本音だけで充分です。
70%くらいの出来具合で「大丈夫」と言うと、それは100%問題なく完成に近いと勘違いされます。
70%の出来栄えであれば、残りの30%を明確に伝えてあげましょう。
それも冷静に、ゆっくりと、相手の目を見ながら。
そうすると目ん玉をひん剝いて全身で聞いてくれます。
2. 慣用句は使わない
四字熟語も使わない方が良いです。
例えば「火に油を注ぐ」なんて言うと「どうしてここで着火する必要があるのか?」と頭の中で考えてしまうことでしょう。
この慣用句が通用するのは中国人かずいぶん長く日本に住んでいる外国人くらいでしょう。
中国語で「頑張れ!」ことを「加油!」と表現します。つまり勢いをます様を火に油を加えるように表現します。
3. 質問は具体的にする
日本人が得意な「行間を読む」ことや、これまで会話の流れを読んで「主語を省略しても会話が成り立つ」ことは、まずないと思った方が良いでしょう。
「あれ終わった?」
と聞いても「あれ」が何を指すのか、「終わった」の範囲がどこまでなのか明確ではなく、終わってもないのに「はい」と返事が返ってくる可能性が高いです。
「サンプルの検品は5000本とも全部終えたか?」
「山田商店から問い合わせが来ていた2つの案件について回答を出したか?」
など、逐一具体的に質問してやりましょう。
4. 分かりきったことを言う
外国人とタイミングを合わせるとき「いちにーのーさん!」の掛け声でやると、ほぼ確実に失敗します。
「にーのー」なんて外国では教わりませんし、日本でもあまり耳にすることはないでしょう。
しかしタイミングを合わせるときに使う人は少なからずいます。
海外では「スリー、ツー、ワン!」のワンと言うと同時にタイミングを合わせることが多いです。
ですので「いちにーのーさん!と言ってから手を放すぞ」と分かり切ったことを言ってあげると良いでしょう。
やって良いこと、悪いことも現場や職場で違ってくるので逐一教えてあげましょう。
新入社員であれば「言っていないことは、伝わっておらず、相手は何もしらない」くらいの感覚で、全部言うと強力な仲間になってくれます。
5. 話す前に名前を呼ぶ
その場に複数名いる場合、外国人に話しかけるときは必ず名前を呼んであげましょう。
これは集団心理に関することで、たくさんの日本人がいる中で、日本人が日本語で話し始めると、外国人からすると「この中の日本人の誰かに向かって話しかけているのだろう」と思い込む傾向があります。
話し終わってから「おい、聞いてるのか?」と言われても「えっ、私に言ってたの?」となりますのでご注意ください。
外国人も人の子
外国人も我々と同じ人の子です。
遠い祖国には彼らを想う親御様がいらっしゃいます。日本という外国で家族のために一生懸命に働く健気な彼らに対し、できる限りの協力をしてあげましょう。
日本に来て、あなたの会社に出会って、あなたと共に働けたことがとても幸せですと言って貰えると嬉しいですよね。
哲学なき商売に価値はなし。
外国人を雇う時の注意点
1. 外国人紹介サービスは利用しない
特に技能実習生をあっせんする業者は悪徳業者が多い印象があります。
弊社にもよく以下のような営業の電話がありました。
「研修をしっかりと受けて、即戦力になる外国人を紹介します」
「日本語堪能で、技能もある外国人を紹介します」
そのような営業に対して弊社ではテンプレートを用意しております。
「どんな資格を持った人材を紹介できますか?」
「採用後に戦力にならないと判断した場合の補償はありますか?」
悪徳業者は以下のように回答します。
「資格はないですがうちの厳しい試験をクリアしています」
→日本の資格が取れない人材しか紹介できませんという意味。
「補償はできません」
→自分たちが紹介する人材に自信がありませんという意味。
自社のサービスの品質について保証も補償もしない企業とは取引をしない旨を伝え続けていると営業は減り、外国人の方が自ら問い合わせてくるようになりました。
2. ビザの種類を確認
外国人の就労ビザには種類があります。
その種類とマッチした仕事にしか就労は許されていません。
面接の前に必ず確認しましょう。
3. 住居の確保
引越しを伴う採用の場合、引っ越し先に「外国人を受け入れてくれる物件を確保しているか」を確認しましょう。
コロナのときにある日突然消えた外国人(特に留学生)が多く、「二度と外国人に貸さない」という大家さんが増加したというニュースがありました。
貸す方も商売ですので、時間をかければ物件を見つけることはできますが、確保していないのであれば注意が必要です。
4. 資格の確認
資格を要する仕事に雇用する場合は必ず資格の現物を確認しましょう。
外国人の斡旋企業が独自に提供する講習を受けると誰でももらえる修了証を資格と勘違いさせられている可能性もあります。
公的機関で取得した資格があるかを必ず確認してください。
まとめ
外国人と一緒に働くことは大変か?
→全然余裕です。
文化の違いやコミュニケーションの違いを念頭に置いて接すれば頼もしい仲間になります。
株式会社創伸では加古川市を拠点に外国人を積極的に採用しています。
それではまた。